- 黒板の内容がまったく頭に入らない
- 授業のスピードが速くて、ついていけない
- 質問するのも怖くて、分からないまま時間だけが過ぎていく
そんなふうに感じると、「自分だけがダメなんじゃないか」「もう無理かもしれない」と不安と焦りでいっぱいになることがありますよね。
でも、授業についていけないと感じることは、決して特別なことではありません。
誰もが一度は経験することであり、そこからどう向き合うかで、未来は変えていけます。
この記事では、授業についていけないと感じたときに起きる心理や背景、そしてそこから抜け出すヒントを、心理カウンセラーの視点からやさしく解説します。
なぜ授業についていけなくなるのか?
理解が追いついていない単元がある
勉強は積み重ねの部分が多いため、前の単元でつまずいてしまうと、その後の授業内容がまるで異国語のように感じてしまうことがあります。
「わからない」を抱えたまま次に進むことで、どんどん理解が追いつかなくなってしまうのです。
勉強のやり方が合っていない
人それぞれに合う学び方があります。たとえば、教科書を読むだけでは理解できない人もいれば、音読や図にすることで理解が深まる人もいます。
授業でのインプットだけでは足りず、自分に合ったやり方に出会えていないだけというケースも少なくありません。
心のエネルギーが不足している
家庭や人間関係の悩み、体調不良などが重なっていると、そもそも集中力ややる気が湧かないこともあります。
「サボってるわけじゃないのに、どうしても頭に入らない」そんなとき、自分を責めてしまいがちですが、心のエネルギーが足りていない可能性を考えてみましょう。
授業についていけないときの心のつらさ
「置いていかれた気がする」不安と孤独
周囲は普通に授業を受けているように見えると、「どうして自分だけ…」と孤独を感じやすくなります。
この気持ちはとても自然なこと。
でも、自分を孤立させる材料としてではなく、「今の自分は助けが必要だ」というサインとして受け取ってあげてください。
自己肯定感の低下
「授業についていけない=自分はダメな人間」と感じてしまう人もいます。
でも、学びのスピードや得意不得意は人によって違うもの。あなたの価値は、成績や理解度だけで決まるものではありません。
勇気を出して質問できない苦しさ
「こんなこと聞いたらバカにされるかも」そんな不安が強いと、質問することすら難しくなります。
それでも「わからない」と感じるのは、学ぼうとする意欲のあらわれ。あなたが努力している証拠なのです。
授業についていけないと感じたときにできること
「わからない」をそのままにしない
どこでつまずいたのかを見つけて、わからない部分をピンポイントで復習してみましょう。
YouTubeや解説サイト、学習アプリなど、多様な学びの手段があります。
自分に合ったものを試してみると、学びの感覚を取り戻せることがあります。
誰かに相談してみる
担任の先生、信頼できる友人、保健室の先生、カウンセラーなど、「話せそうだな」と感じる人に、「最近授業についていけなくてつらい」と伝えてみましょう。
理解してくれる人がいるだけで、気持ちがぐっと軽くなります。
自分に合う学習スタイルを探す
読むより聞く、書くより見る、ひとりでやるより誰かと話す方が覚えやすい…など、学習には人によって向き不向きがあります。
動画解説を使う、友達と教え合う、教科を絞って集中するなど、あなただけのやり方を試してみましょう。
焦らず、小さな成功体験を重ねる
「全部わかろう」と思うとプレッシャーになってしまいます。
今日は1問解けた、1つだけでもわかった。
そんな小さな成功を大切にしていくことが、少しずつ自信へとつながっていきます。
おわりに──あなたのペースで、大丈夫
授業についていけないと感じたとき、最も大切なのは「自分を責めないこと」です。
今のつらさは、あなたが真剣に向き合っている証拠。
誰かと比べるのではなく、自分のペースで学び直す道を選ぶことが、心の回復にもつながります。
そして、あなたにはサポートしてくれる人が必ずいます。ひとりで抱え込まず、助けを求めることも、強さのひとつです。
あなたが「わかる喜び」を少しずつ取り戻していけるように、心から応援しています。