- また私から誘わなきゃ会えないの?
- 毎回予定を立てるのは私だけ…
- 連絡をやめたら、たぶん二度と会わないんだろうな
そんなふうに、友達や彼氏・彼女、ママ友との関係にモヤモヤを感じたことはありませんか?
「嫌われたくない」「寂しくなりたくない」そんな気持ちから自分ばかりが“動く側”になっていると、知らず知らずのうちに疲れがたまっていきます。
この記事では、誘うのはいつも自分ばかり…という状況に悩んでいるあなたに、その心理背景と、心を守るための考え方・対処法を、心理カウンセラーの視点から丁寧にお伝えします。
自分ばかりが頑張る関係に疲れてしまったあなたの心が、少しでも軽くなりますように。
なぜ「誘うのはいつも自分」になってしまうのか?
頑張りすぎる性格──「人間関係は努力が必要」という思い込み
- 人間関係は、ちゃんと気をつかわないと壊れるもの
- 誘うのをやめたら終わっちゃうかもしれない
そんな不安が強い人ほど、「自分が頑張らなきゃ」と無意識に力を入れてしまいがちです。
特に、子どもの頃から「いい子」でいることを求められてきた人や、「空気を読む」ことが習慣になっている人は、人との関係でも“自分が動く”ことでバランスを取ろうとします。
でも、人間関係は本来“お互い様”。
どちらか一方だけが頑張って成立するものではありません。
誘われないと不安になる──自己肯定感の低さ
「誘われない=好かれていない」と感じてしまう人も少なくありません。
過去の経験や、自己肯定感の低さから、「相手からのアクションがないこと」をネガティブにとらえてしまうのです。
- 自分が嫌われているから誘ってくれないんだ
- 私から連絡しなかったら、きっと自然消滅する
そんな思考の癖があると、たとえ相手が悪気なく“受け身なタイプ”なだけでも、必要以上に不安を感じてしまいます。
「誘ってばかり」に疲れたときに考えてほしいこと
本当に“誘いたい”と思っている?
まず、自分に問いかけてみてください。
- 私、本当にこの人と会いたいと思って誘ってる?
- 断られたとき、素直に“残念”と思える?
- もし相手からも誘ってくれたら、安心できる?
この問いに迷いがあるなら、それは「自分が本当に望んでいる関係」ではない可能性があります。
無理して関係をつなごうとしていないか、“寂しさ”や“不安”から動いていないか、少し立ち止まって見つめ直してみることも大切です。
相手が受け身なだけかもしれない
「誘われない=関心がない」と決めつけてしまいがちですが、中には“誘うのが苦手”な人や、“スケジュールを立てるのが億劫”なタイプもいます。
あなたのことを大切に思っていても、「また誘ってくれるだろう」と甘えてしまっている人もいるでしょう。
思い切ってこう伝えてみるのもアリです。「いつも私からでごめんね。今度○○ちゃんからも声かけてくれたら嬉しいな」
“責めずにお願いする”スタンスなら、相手も応じやすくなります。
どうすれば心が疲れずにすむ?実践できる対処法
「誘わない期間」をつくってみる
勇気がいるかもですが、一度“誘わない自分”を試してみるのも大切です。
- 自分から連絡しないと、相手はどう反応するか
- 本当に自然消滅するかどうか
これは、関係の“本質”を見極めるための小さな実験です。
もし相手から何も連絡がなかったとしても、それは“あなたの価値”が下がったわけではありません。
ただ「そこまでの関係だった」とわかるだけ。
そして、新しい関係を築く余白が生まれた証拠でもあります。
自分から誘うときの“基準”を見直す
- また誘って断られたら嫌だな…
- 相手は迷惑に感じてないかな…
そんな気持ちがよぎるときは、自分の中に“誘ってもいい”基準を作ってみましょう。
たとえば、
- 3回に1回は相手から声がある関係
- LINEを返してくれるタイミングが合う人
- 断られても気まずくならない相手
そんな「疲れない関係」の基準を、自分なりに設定してみると、必要以上に傷つかなくなります。
それでも寂しいときは──心を支える考え方
「誘ってくれない人=悪い人」ではない
人にはそれぞれ生活スタイルや人間関係の距離感があります。
「あなたのペース」と「相手のペース」が合わなかっただけで、どちらが悪いわけでもないのです。
「誘ってもらえないからダメな人」ではなく、「合わなかっただけ」と受け止めることで、心が少し軽くなります。
“ひとりの時間”を心地よくする
「誘っても誰からも連絡が来ない」そんな日は、意識して“ひとりの時間”を充実させてみてください。
- カフェでのんびり読書
- 一人旅の計画を立てる
- 趣味に没頭する
「誰かと一緒にいなければいけない」思い込みを手放すと、“誘われない=寂しい”という感情も少しずつ和らいでいきます。
おわりに──誘われなくても、あなたの価値は変わらない
人間関係に疲れるのは、あなたが誠実に相手と向き合おうとしてきた証です。その優しさや思いやりは、けっして無駄ではありません。
でも、関係は“どちらか一方”だけの努力では続きません。「誘ってもらえなかった」ことを、自分の価値と結びつけないでください。
あなたが誰かを大切に思っているように、あなたも誰かにとって大切な存在です。
誘われないことで疲れてしまったら、少し距離を取る勇気も、自分を守る手段のひとつ。
心がラクになる人間関係を、少しずつ育てていきましょう。